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名所図会 巻2-31 風月菴似雲示寂地

風月菴ふうげつあん似雲じうん示寂地しじやくのち

踞尾村つくおむら北村きたむら氏が家也。此桑門さうもんつね和歌わかを詠し、諸國めぐり、こゝに寄宿きしゆくして、ぼつしけるなり。
[近世畸人傅]云、
似雲じうん如雲じようん安藝國あきのくに広嶋ひろしまの人也。歌をこのみ、都に登りて、とう實陰さねかげ公にまなぶ。名山めいさん霊地れいち、こゝかしこにあそひ、住所すみところを定めされば、世にいま西行さいぎやうといへるを聞て、みづからも、
  西行に姿ばかりは似たれどもこゝろは雪の墨染の袖
たはむれける。此上人の墓所はかところ、さだかならぬを歎きて、石山の救世菩薩くせぼさついのり、其霊告れいこうによりて、河内國弘川寺ひろかはでらをもとめ得たり。そこにて、唯、行塚といひならはして、其よしもさたかならさりしを、石のしるしを建、はた、其寺に有ける肖像せうざうさがし出て、堂を造立し、みづからも山中にいほりむすびて住り。春雨しゆんう亭といふ。其時の歌に、
  並ならぬむかしの人の跡とめて弘川寺にすみ染のそで
その庵のひろさ、畳一ひら、二ひらに過されは、人々、見て、今すこしひろめよといひければ、
  我庵はかたもさためず行雲の立居さはらぬ空とこそ思へ
此山にあるほと、又、いづこにまれ、一人住る時は、掻餅かきもちといふもの二ひらを舌にのせて、一日のかてあてはんかしわづらひのぞきけるとぞ。 中略 須磨すまの浦に有ける時、久しくたへたる塩竈しほかまを興し、あらし山のふもと大井の川辺には、弘川とまたく同しきさまの庵をつくる。
  住かへん秋はもみちのさがの山春はよしのゝ花の下庵
こけみづの奥に、しばし住けるあとあり。其外、かうの奥、龍門りうもんたきほとりなど、はなれし所々に住るおもむきは、其自記じき、[おもひ草]、[年並艸]なとに見ゆ。八じゆんにあまりて、和泉國いづみのくに蹲尾つくお豪冨がうふ北村きたむら氏に身をよせて、そこにて歿ぼつす。>體からだは、遺言ゆいごんして弘川ひろかはにおくる。西行と同しさまのつかきづく。あらはす所、右二記の外、[似雲聞書]と題して、儀同ぎどう公の御説をたゞ事に書つけたるものあり。雑話ざつわもまじれり。又、[葛城かつらき百首]といふものもあり 下略。

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作成:2014年 8月21日 10:14:04 再構築
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