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名所図会 巻4-72 深日浦

深日浦ふけひのうら


吹飯浦ふけゐのうら
洞庭西 ニ メハ楚江 ル  水 ノ ニ ヘ
 テ長沙秋色遠  不 ノ ニ セン ヲ
              李白


深日浦漁舩ふけひのうらすなとりふね
[新古今]
殿上はなれてよみ侍る
天つ風ふけゐの浦にゐるたつの
なとか雲井にかへらさるへき
        藤原清正


淡輪村たんのわむらの南にあり。
すべて、此浦このうらは、南北なんぼく壱里ばかりにして、濱松はままついろこまやかに、芦辺あしべには田鶴たづの聲、波間なみまには千鳥ちどりなきつれて、滿干みちひにゆられ、江水こうすい洋々ようようとして、西方にしかたには淡路あはぢ翠鸞すいらんたかそびへ、北は摩耶まや六甲山ろくかうさん武庫むこいちたにみねつらなり、みなみうみ加田かたみなと粟島あはしま神祠しんしちかく、其西そのにしには二子島ふたごしま阿波あは鳴門なるとうみあらくして、そら滄浪さうらうにつゞきて、漁舟ぎよしうところところにちいさく、なぎさは、真砂まさごきよふしてあらふがごとく、櫻貝さくらがい春風はるかぜにうちあげて、残月ざんげつ端山はやましろく、あきみぎはには、たではなあかく、巨巖こがん、こゝかしこにたちてものすごく、その海士あま乙女おとめへば、冠石かふりいし烏帽子岩えぼしいは入道岩にうだういはなどゝをしゆ。そもそも、此浦このうらは、むかしより和歌わかどころにして、古人こじん秀咏しうゑいおほく、代々よゝしふにも見へたり。此國このくにみなみなれと名髙なだか勝地しやうちにして、風流ふうりうともがら、たゞにすぐべきにもあらず、しよまつくつてうするの江頭こうとうともいひつべきもの歟。
[萬葉集]
時風吹飯乃濱爾出居乍贖命者妹之為杜
[千  載]
さよちとりふけひの浦に音信てゑしまか礒に月かたふきぬ 藤原家基
[  同  ]
待かねてさよもふけひの浦風にたのめぬ波の音のみそする 三河内侍
[新古今]
月かけのふけひの浦のさよ鵆のこるあとにもねをなかれけり 素俊法師
[新勅撰]
月清み千鳥鳴也おきつ風ふけひのうらの明かたの空 俊  成
[  同  ]
沖津風ふけひの浦のはけしさよなこりとゝもに千とり鳴也 俊  頼
[  同  ]
沖津風ふけひの浦によるとも見へす秋のよの月 小侍従
[新後撰]
大かたの名こそふけひの浦ならめかたふかてすめ秋のよの月 讀人しらす
[玉  葉]
島々も雲ゐをこひて年ふりぬわか世ふけひのうらの友鶴 院御製
[  同  ]
風さむみふけひの浦のさよ千鳥遠き汐干の方に鳴なり 為  氏
[新拾遺]
立浪の音はのこりておきつ風ふけひの浦にこほる月かけ 祝部成光
[  同  ]
あしへより汐みちくらし天つ風ふけひのうらにたつそ鳴なる 順院
[新續古]
いかにせん我よふけひのうらみても子をおもふ鶴のをろかなる身を 雅  世
[愚  艸]
こす波にわか世ふけひのうらみきてうちぬるゆめも此ころそみる 定  家
[拾  玉]
秋も今はふけひのうらの松風にたつなく夜半の有明の月 慈  鎮
[  同  ]
なかきよのをのかちとせも夢なれやふけひの浦に鶴のねふれる  同 
[  同  ]
かちまくら夢路はかなくおろけはふけひの浦のあかつきの空  同 
[家  集]
いそに出てあさりするひの消ぬれはふけひの浦を尋つるかな 伊  勢
[玉  吟]
いたつらにをのかふけひのうらなれて子を思ふつるのいふかひなし 家  隆
[御  集]
汐風やさむけかるらん冬の夜のふけひのうらにちとり鳴也 後鳥羽院
[夫  木]
いたつらに我世の秋もふけひかたそてなる月もかたふきにけり 行  家
[  同  ]
春風にふけひの浦にちる花をさくらかひとてひろふけふ哉 上  総
[  同  ]
千鳥なくふけひのかたを見わたせは月かけさひしなにはえのうら 西  行
[  同  ]
冬さむみ小夜もふけひの浦風に嶋わたりする舟やいつらん 隆  季
[  同  ]
秋の夜のふけひのうらに舟出して月にやあまの鱸つるらん 中務御子
[六  帖]
もしほやくあまのたく火の燃えさらはふけひのうらをけふみましやは 讀人しらす
[歌  枕]
夏の夜はふけひの浦のほとゝきす岩うつ波の立かへりなけ 親  隆
誹諧
春風やふけゐの田鶴を眠らする 舜  福
若はみつ吹飯の月を夜道かな 其  角

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作成:2014年 8月30日 20:23:46 再構築
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